2020年 10月 17日
ドライヴ ( Drive ) |
GYAO!で視聴。
2011年、アメリカ; 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン; 主演:ライアン・ゴズリング
孤独な天才ドライバーが事件に巻き込まれる。
映画のカースタントをするドライバー(ライアン・ゴズリング)は、強盗の逃がし屋という裏の顔があった。同じアパートに住むアイリーンとその幼い息子と親しくなったが、出所してきたアイリーンの夫が借金を返さなければアイリーンと息子も危ないと知る。ドライバーは彼らを窮地から救うため一肌脱ぐことにしたのだったが、……
70年代のヤクザ映画もしくは20年くらい前のVシネを洗練させたようなサスペンスでした。主演のライアン・ゴズリングがすばらしい。表情が乏しいのがデフォですが、無邪気な子ども相手だとふっとやさしい顔になる、アイリーンに対しても好意を見せますし、無口だけどいい人風でもあるんだけどでも、それだけでは収まらないなにかフツーでない感じがある、そういう人物を自然に体現していました。アイリーン役のキャリー・マリガンもすてき、ブランチを演じたクリスティーナ・ヘンドリックスは、若い頃の野川由美子を連想させるべっぴんさんでした。
劇の舞台、ロサンゼルスの下の方、二流のヤクザが仕切っているような、でも日本でも全国どこにでもあるような、Vシネの舞台に似合いそうな街、それがいいですね、ただこういううらぶれた雰囲気に貧乏臭さしか感じない方々もおられるでしょう、登場人物の風体といい、あの貧しい感じがこの作品にとっては劇世界を支える美術の肝になっているんですが、あの手のものを芝居で観るのも嫌だという人いそうですね、万人向きではないかもです。
でも、カーアクションがぴりっと決まるサスペンス、珠玉作です。暴力描写にはスプラッタのエコーがありますが、むきつけに見せるのは避けられていました。
by nesskoDiary
| 2020-10-17 00:32
| 映画
|
Comments(2)
弊記事へのコメント有難うございました。
>70年代のヤクザ映画もしくは20年くらい前のVシネを洗練させたようなサスペンス
全くその通りの内容ですが、それらの起源ももっと古く、長谷川伸の股旅もの辺りにまで遡れるわけで、日本人にはお馴染みの構図のお話と言って良いですね。
北欧映画なので文字通りクールで、いかしていました。さすがにこれを熱っぽく扱ったら、古色蒼然になってしまったでしょう。こういう映画の監督がカンヌの監督賞を獲ったというのは最近では実に珍しい。
>主演のライアン・ゴズリングがすばらしい。
こういう陰影のある役をやらせたら実に巧いですね。
>70年代のヤクザ映画もしくは20年くらい前のVシネを洗練させたようなサスペンス
全くその通りの内容ですが、それらの起源ももっと古く、長谷川伸の股旅もの辺りにまで遡れるわけで、日本人にはお馴染みの構図のお話と言って良いですね。
北欧映画なので文字通りクールで、いかしていました。さすがにこれを熱っぽく扱ったら、古色蒼然になってしまったでしょう。こういう映画の監督がカンヌの監督賞を獲ったというのは最近では実に珍しい。
>主演のライアン・ゴズリングがすばらしい。
こういう陰影のある役をやらせたら実に巧いですね。
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nesskoDiary at 2020-10-18 13:42
> オカピーさん
コメントありがとうございます。オカピーさんはブログ記事では「シェーン」を例に出してらっしゃいましたが、いわれてみると、そうですね、最後の幕引きも、そんな雰囲気、あと日本だと昔の股旅物、時代劇があるわけですね。勉強になります。
ライアン・ゴズリングはよいですよね。
コメントありがとうございます。オカピーさんはブログ記事では「シェーン」を例に出してらっしゃいましたが、いわれてみると、そうですね、最後の幕引きも、そんな雰囲気、あと日本だと昔の股旅物、時代劇があるわけですね。勉強になります。
ライアン・ゴズリングはよいですよね。